アレルギー内科

アレルギー内科

アレルギー内科を専門としています。“アレルギー”とひとことで言っても実は様々な症状や病気が免疫・アレルギーに関係していることがあります。一般内科診療を主にアレルギー疾患まで幅広く診療致します。どのような症状でもお気軽にご相談ください。

主な症状

咳 痰 くしゃみ 鼻汁 鼻閉 目の痒み 皮膚の痒み 湿疹 蕁麻疹 失神発作 浮腫

主なアレルギー疾患

気管支喘息 食物アレルギー 花粉症  アレルギー性鼻炎 蕁麻疹・湿疹 その他アレルギー性疾患

上記症状や疾患でお困りの方はいつでもご来院ください。

アレルギー疾患の解説

気管支喘息

疫学

我が国の有症率は増加傾向にあり、中でも高齢者の有症率に高い傾向が認められています。 気管支喘息にはアトピー型と非アトピー型があり、小児では90%以上がアトピー型であるのに対し成人喘息ではアトピー型70%、非アトピー型30%、高齢者ほど非アトピー型の割合が高くなります。

喘息死の動向

以前より問題となっている“喘息死”。近年多くの喘息治療薬の開発により死亡率は減少傾向にはありますが、近年の傾向として重症喘息のみならず、中等度喘息の占める割合は増加傾向にあり重症では無いから大丈夫だと侮ってはいけない病気です。また病型では非アトピー型喘息の死亡率が高い傾向にあります。また29.8%が突然の発作による急死、17.2%が不連続な発作による急死、16.2%が不安定な発作の持続による急死と発作が自宅で起こりそのまま自宅や救急搬送中に急死するケースが増加しているため、発作を予防するために毎日の治療が大事な疾患です。

症状

喘息の症状は一過性の喘鳴を伴う呼吸困難であり、そのほか息切れ、胸苦しさ、咳などがよく見られます。特に2か月以上持続する咳は喘息が原因であることが多く、これらの症状が特に夜間から明け方に強いなど日内変動があり季節の変わり目に出やすいなど季節変動も喘息によく見られる特徴です。

原因

喘息の危険因子は発症に対する危険因子と発作増悪の危険因子に分類されています。

発症の危険因子

アレルゲン(ダニ ペット カビ 花粉など) 薬物 添加物 喫煙 大気汚染 ウィルス性呼吸器感染症 出生時低体重 食品 寄生虫感染

増悪の危険因子

アレルゲン (ダニ ぺット カビ 花粉など)大気汚染 呼吸器感染症 運動や過換気 喫煙 気象 食品・食品添加物 薬物 感情変化・ストレス・過労 刺激物質 二酸化硫黄・黄沙 月経・妊娠 肥満 アルコール 鼻炎

様々な原因が引き金となり発作が誘発されるため、喘息の方で思い当るものがある方は気を付けなければいけません。

検査・診断

喘息の診断には詳細な症状と病歴聴取が重要であり、気道炎症の程度、アレルギーの状態、呼吸機能など複数の観点から診断します。当院でも呼吸機能検査、呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)測定による気道炎症の評価や各種アレルギー検査を実施しております。いつでも気軽にご相談ください。

治療

原因アレルゲンからの回避 →舌下免疫療法 禁煙なども喘息予防における大切な治療となります。 重症度に合わせた薬物治療 →吸入ステロイド、気管支拡張剤の吸入、抗アレルギー剤の内服、近年開発が進んでいる分子標的薬などを重症度により組み合わせて使用することで発作を予防する長期的な管理を行います。 喘息は病態の解明が飛躍的に進んだことにより次々と薬の開発が行われ近年では多種の薬剤が認可され使用できるようになり死亡率は減少しています。しかしながらいまだに発作になると急死するケースが少なからずあることも事実です。そのため喘息治療の基本は発作を起こさないようにするための日々の治療が大切になります。アレルギー専門医がおりますのでお気軽にご相談ください。

食物アレルギー

疫学

我近年20歳以上の成人でも10%程度の有病率があり増加傾向にあります。
成人の原因食物上位3位は甲殻類・小麦・果物ですが、その他、魚類・ピーナッツ・そばなど成長に伴い摂食する食材の広がりに呼応するように多彩に増加していきます。

症状

食物アレルギーに伴なう症状は多彩でありどの症状も認められる可能性があります。
代表的なものとしては、消化器症状(下痢 腹痛)、呼吸器症状(喘息 喉頭浮腫)、皮膚症状(湿疹 蕁麻疹)などが挙げられます。その程度においてもごく軽度のものからアナフィラキシーショックを呈することまで様々です。
本来の食物アレルギーはIgE抗体を介するものとされているため、食物摂取後20~30分後に発症する即時型アレルギーが起こります。しかし時には摂取後数時間から1日で発症する遅発型や摂取後数日経ってから発症する遅延型アレルギーが起こる事もあります。

原因

食物アレルギーは本来無害な食物に対して特異的な免疫応答が起きて、アナフィラキシーや蕁麻疹などの即時型のIgE依存性反応として発症すると考えられています。
成人では乳幼児で多い卵、牛乳、小麦ではなく、米やソバなどの穀類、エビやカニなどの甲殻類、さばやマグロなどの魚類、ピーナッツや果物・野菜など多彩に増加していきます。

検査・診断

食物アレルギーの診断に最も大切なのは症状が出現する前に摂取した具体的な食品や状況を詳細に聴取することが診断に重要となります。
食物アレルギーを疑った場合には直前の食事内容や行動などを記録・記憶されてからご来院頂くと診断に繋がりやすくなります。
問診により疑わしい食品がある程度把握できた場合には皮膚プリックテストや血液検査にて特異的IgE抗体を測定し診断の一助とします。

治療
食事指導 必要最小限の除去

アナフィラキシーに至る可能性のある場合には自己注射用アドレナリン(エピペン®)の処方も行っています。

その他、食物依存性運動誘発アナフィラキシー、アニサキスアレルギー、口腔アレルギー症候群、ラテックスアレルギー、薬剤アレルギーなど様々なアレルギー疾患について診療致します。

慢性咳嗽(がいそう)

止まらない咳のことです。どのくらいの期間止まらないかというと、4週間続く咳を遷延性咳嗽、8週間以上続く咳を慢性咳嗽と定義されています。
この止まらない咳=慢性咳嗽には様々な原因疾患があります。

1. 副鼻腔気管支症候群

喘鳴を伴う呼吸困難発作を伴わない咳嗽(しばしば湿性)が8週間以上継続。 (1)後鼻漏,鼻汁および咳払いといった副鼻腔炎に伴う自覚症状、(2)上咽頭や中咽頭における粘液性ないし粘液膿性の分泌物ないcobblestone appearanceの存在といった副鼻腔炎に伴う他覚所見、(3)副鼻腔単純X線写真ないし副鼻腔X線CT検査において液貯留あるいは粘膜肥厚といった副鼻腔炎を示唆する画像所見、(4)慢性副鼻腔炎の既往、の4つの所見のうち1つ以上を認める。 アトピー素因は認めない(アレルギー性鼻炎や結膜炎,アトピー性皮膚炎,花粉症,蕁麻疹などの既往歴や家族歴がない)。 14員環マクロライド系抗菌薬や去痰薬が有効。

2. 後鼻漏

8週間以上持続する、とくに夜間に多い湿性咳嗽で、プロトンポンプ阻害薬や気管支拡張薬が無効である。 副鼻腔炎による後鼻漏の場合は、副鼻腔X線かCTで陰影を認める。 副鼻腔炎の場合、数週間のマクロライド系抗菌薬の内服で後鼻漏と咳嗽が軽快もしくは消失する。 副鼻腔に陰影が見られない場合でも、後鼻漏を訴え、舌圧子にて舌奥を下げて中咽頭を観察したり、前鼻鏡検査、後鼻鏡検査、鼻咽腔ファイバースコープにて後鼻漏の存在が確認でき、副鼻腔炎以外の原因疾患(アレルギー性鼻炎、アレルギー性副鼻腔炎慢性鼻炎、慢性鼻咽頭炎など)が特定でき、原疾患に対する治療(*)で後鼻漏と咳嗽が消失もしくは軽快する。

3. 喫煙
4. 限局性気管支拡張症
5. 気管支喘息
6. 非喘息性好酸球性気管支炎
7. 肺癌
8. アトピー咳嗽

喘鳴や呼吸困難を伴わない乾性咳嗽が3週間以上持続
気管支拡張薬が無効
アトピー素因を示唆する所見または誘導喀痰中好酸球増加の1つ以上を認める
ヒスタミンH1‐拮抗薬または/およびステロイド薬にて咳嗽発作が消失
アトピー素因を示唆する所見とは

  • 1)喘息以外のアレルギー疾患の既往あるいは合併
  • 2)末梢血好酸球増加
  • 3)血清総IgE値の上昇
  • 4)特異的IgE陽性
  • 5)アレルゲン皮内テスト陽性
9. 咳喘息

喘鳴や呼吸困難を伴わない咳嗽が8 週間 (3週間) 以上
持続聴診上もwheezeやrhonchiを認めない
気管支拡張薬が有効
喀痰・末梢血好酸球増多を認めることがある (特に前者は有用)
気道過敏性が亢進している

10. 薬剤(アンギオテンシン変換酵素阻害薬)による咳嗽
11. 胃食道逆流
12. 喉頭アレルギー

喘鳴を伴わない3週間以上持続する咳嗽
3週間以上持続する咽喉頭異常感(痰のからんだような感じ、掻痒感、イガイガ感、チクチクした感じの咽頭痛など)
アトピー素因を示唆する所見の1つ以上認める
鎮咳薬、気管支拡張薬が咳に無効
明らかな急性喉頭炎、異物、腫瘍の所見がなく、とくに喉頭披裂部に蒼白浮腫状腫脹を認めることがあるが、正常所見のこともある
ヒスタミンH1-拮抗薬または/およびステロイド薬にて症状が消失もしくは著明改善する

アトピー素因を示唆する所見:

  • 1)喘息以外のアレルギー疾患の既往あるいは合併
  • 2)末梢血好酸球増加
  • 3)血清総IgE値の上昇
  • 4)特異的IgE陽性
  • 5)アレルゲン皮内テスト陽性
13. 間質性肺炎、肺線維症
14. 心因性(心療内科的治療)
15. 風邪症候群後遷延性咳嗽
1.治療前診断基準

かぜ様症状(鼻汁、くしゃみ、鼻閉、発熱、流涙、咽頭痛、嗄声など)のあとから続く持続性咳嗽。

2.治療後診断基準

中枢性鎮咳薬、ヒスタミンH1-受容体拮抗薬、麦門冬湯、吸入および内服ステロイド薬、吸入抗コリン薬などが有効。治療後比較的すみやかに咳嗽が消失(4週間程度を目安と)する。

16. 感染症(マイコプラズマ肺炎 百日咳 クラミジア肺炎 結核)

日本咳嗽学会で提唱されている慢性咳嗽にもこれだけ分類があります。止まらない咳をきたす病気はたくさんあります。丁寧な問診と検査により診断していきます。咳でお困りの方はご相談ください。

舌下免疫療法

アレルゲン免疫療法は実は100年も前から行われるようになっています。 アレルギー性鼻炎においては長らく皮下免疫療法がおこなわれていましたが、近年前科免疫療法に移行してきました。舌下免疫療法は皮下免疫療法よりも重篤な副反応が少なく、通常の処方で自宅で行える治療のため急速に普及しています。 日本においては2014年秋からスギ花粉症に対しシダトレン®が保険適応となり、2015年からはダニに対しても2種類の舌下錠が発売され通年性アレルギー性鼻炎においても舌下免疫療法が行えるようになり喘息患者様に対しても発症・発作予防の助けとなっている治療法です。

治療方法

舌下免疫療法は、アレルゲンを含むエキスや錠剤を舌の下に投与し、体内に吸収させます。この投与を少量から継続的に行うことで症状を軽減させていく治療法です。 治療期間は最低3年間程度、毎日毎日1日1回舌下投与を継続する必要があります。治療開始後3か月ほど経ってから効果が現れ始め、ある程度効果のある方には4-5年間の治療継続を勧めています。4-5 年後治療終了しても7-8年の持ち越し効果が認められています。 投与する量に関しては、増量期(1-2週目)と維持期(2-3週目以降)で異なります。 スギ花粉症の治療の場合、花粉飛散期から開始するとアレルゲンとの接触量が増え副作用の発現率が高まることから、花粉飛散期が終了する5月ごろから次の飛散前の12月頃までが治療開始期間となります。ダニアレルギーの治療はいつでも開始可能です。
舌下免疫療法は正しい診断のもとに行われるべき治療法です。スギ花粉症、ダニによる通年性アレルギー性鼻炎ともに本当にその抗原が原因抗原であり、その抗原に対し免疫療法を行うことで症状の改善または治癒が期待できるかどうかを判断することが重要になります。

シダトレン

シダトレン

シダキュア

ミティキュア

治療の流れ

当院では以下のように施行しております。

1初診時

詳細な問診を行い、舌下免疫療法について十分にご理解を頂くため丁寧な説明を行います。 同時に血液検査にてスギ・ダニにおけるアレルギーを診断します。

22回目再診日

初診時に行った血液検査結果をもとに適応となった方には実際に舌下免疫療法を開始いたします。初回投与は院内でアレルギー専門医のもと行い、舌下後30分間は副作用(口腔内・咽頭部などのアレルギー反応やアナフィラキシー)の発現を考慮し院内にて経過観察致します。30分後に医師の診察を行い問題のない方は翌日より自宅にて患者様自身で舌下投与を毎日試行していただきます。

33回目以降の再診

舌下免疫療法開始後3か月間は副作用の発現が多いことから2週間毎の来院をお願いしています。3か月目以降は1か月ごとの来院にて診察を行います。

ご注意

舌下免疫療法はその他にも適応できないケースもございます。 また効果は100%ではなく、現在のところ2~3割程度の方には全く効果が無いとのデータもあります。しかし施行前に効果が出るが出ないかを判断する検査はありません。 当院ではスギ花粉症に対してはシダトレン®・シダキュア®、ダニによる通年性アレルギー性鼻炎に対してはミティキュア®のみ処方しております。 舌下免疫療法について詳細をご希望の方はいつでもご相談ください。

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